こんにちは。京都市伏見区にある「ひらうち歯科」です。
お子さまの矯正で、インビザライン・ファーストを勧められた方もいるのではないでしょうか。「インビザライン・ファーストとは何？」「インビザライン・ファーストの特徴を知りたい」と思う方もいるでしょう。
今回は、インビザライン・ファーストの特徴やメリット・デメリット、治療費などを解説します。お子さまの矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザライン・ファーストとは？
インビザライン・ファーストとは、混合歯列期のこどもを対象にしたマウスピース矯正です。インビザライン・ファーストの最大の特徴は、顎の成長をコントロールするとともに歯並びを整えられることです。
従来の小児矯正では、顎の成長をコントロールして歯列を拡大することと、歯並びを整えることはわけて行っていました。治療に使用する器具が異なるため高額な費用がかかり、治療期間も長期に渡ることが一般的だったのです。
しかし、インビザライン・ファーストでは歯列の拡大と歯並びの調整を同時に行えるので、通常の小児矯正よりも費用や治療期間を抑えられるでしょう。
インビザライン・ファーストのメリット
インビザライン・ファーストを使用すると、成長過程にあるこどもの歯並びを整えられます。インビザライン・ファーストで治療をするメリットを確認しましょう。
矯正していることが目立ちにくい
インビザライン・ファーストでは、大人用のインビザラインと同様、薄く透明なマウスピースを使用します。そのため、矯正していることが目立ちにくいです。
乳歯と永久歯が混在する時期を混合歯列期とよびますが、混合歯列期のお子さまはすでに自我もしっかり芽生えているでしょう。「ワイヤー矯正は恥ずかしい」「友達に見られなくない」など、見た目を機にすることも少なくありません。
インビザライン・ファーストは目立ちにくいので、見た目が気になるお子さまでも安心して矯正治療を受けられます。
食事制限の必要がない
インビザライン・ファーストは取り外しできるので、食事を制限する必要がありません。
ワイヤー矯正の場合、キノコ類や果物、繊維質な野菜などの装置に絡まりやすいものは避けたほうがよいとされています。また、強い痛みが生じる可能性があるので、硬い食べ物も避ける必要があります。
しかし、インビザライン・ファーストは、食事を制限する必要がありません。給食のメニューも気にする必要がないのです。
スポーツや学校の活動に支障をきたさない
スポーツや学校の活動の支障をきたさないことも、インビザライン・ファーストの大きなメリットです。インビザライン・ファーストのマウスピースは、薄くなめらかな素材でできています。
硬い装置が口の中に入らないため、スポーツや学校の活動で動いたときにけがをする心配はありません。ボールが顔に当たる、転倒するなどしても、口元を傷つけるリスクが低いのです。
永久歯が正しい位置に生えるサポートをする
インビザライン・ファーストは、永久歯が正しい位置に生えるサポートをします。装着中に乳歯が抜けて永久歯が新しく生えますが、永久歯が正しい位置・方向に生えられるように導くのです。
通院回数が少ない
ほかの矯正に比べると、インビザライン・ファーストは通院回数が少ないです。1か月半〜3か月に一度程度でしょう。
インビザライン・ファーストは、治療開始時に受け取ったマウスピースをご自宅で交換して治療を進めます。ワイヤー矯正のように、調整のために毎月通院する必要はありません。
保護者の方もお子さまも忙しい毎日を送っている場合、頻繁に通院するのは負担になるでしょう。インビザライン・ファーストは、通院頻度が少ないので受けやすいといえます。
インビザライン・ファーストのデメリット
インビザライン・ファーストにはデメリットもあります。メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで治療を選択する必要があるでしょう。
インビザライン・ファーストのデメリットは、以下のとおりです。
1日20〜22時間装着する必要がある
インビザライン・ファーストは、1日20〜22時間装着しなければなりません。食事中や歯磨きのときは取り外しますが、ほかの時間は装着する必要があります。
装着時間が短い場合は、計画どおりに歯の移動が進みません。顎の拡大も進まないでしょう。マウスピースの装着時間を管理できない場合は、ワイヤー矯正などの取り外せない治療法のほうが適しています。
清掃する必要がある
インビザライン・ファーストのマウスピースは、清掃する必要があります。外すたびに流水で汚れを落とし、歯ブラシや指で洗わなければなりません。においや汚れが気になる場合は、週に1〜2回の頻度で洗浄剤を使用したつけ置き洗いをする必要もあるでしょう。
お子さまが行わなければならないわけではありませんが、清掃を怠ると治療が経過どおりに進まない可能性があります。虫歯や歯周病になり、矯正を中断して治療する場合もあるでしょう。
2期治療が必要な場合がある
小児矯正は、成長期に顎の骨を拡大する1期治療と、生え揃った永久歯の位置を整える2期治療にわけられます。インビザライン・ファーストは顎の骨の拡大と歯並びの調整を同時に行える治療ですが、完全に歯並びが整うとは限りません。
インビザライン・ファーストだけで納得できる歯並びにならないこともあるでしょう。永久歯が生え揃ったあと、矯正治療を受けなければならないことがあるのです。
ただし、歯がきれいに並ぶための土台作りは、インビザライン・ファーストで完了しています。抜歯や大きな歯の移動を伴う治療は必要ないでしょう。
後戻りする可能性がある
インビザライン・ファーストに限りませんが、矯正治療後は後戻りする可能性があります。リテーナーの装着を怠った場合や、頬杖をつく癖や舌の癖がある場合、後戻りが起こるでしょう。
リテーナーとは、矯正後の歯並びを定着させるために装着する装置です。リテーナーを装着せずに過ごすと、後戻りの原因になります。
また、頬杖をつく癖や舌で歯を押す癖などがあると、矯正してきれいに並んだ歯が動く原因となります。後戻りを起こさないために、歯科医師の指示を守ってリテーナーを装着し、歯並びに影響を与える癖は改善しましょう。
インビザライン・ファーストは何歳からはじめられる？
一般的に、6〜10歳頃のお子さまが対象とされています。
インビザライン・ファーストの対象は混合歯列期のこどもです。生え変わりの時期や進み方は人によって異なるので、年齢はあくまでも目安と考えましょう。
インビザライン・ファーストを始めるには、次の条件をクリアしている必要があります。
- 第一大臼歯が生え揃っていること
- 切歯（上下4本ずつある前歯）が少なくとも2本以上、3分の2以上生えていること
- 顎の骨の中にまだ生えていない永久歯が2本以上あること
永久歯の生え変わりが始まっており、終了していない状態のときに始めます。すでに永久歯が生え揃っている場合は、インビザライン・ファースト以外の治療法を選択する必要があるでしょう。
インビザライン・ファーストの治療の流れ
インビザライン・ファーストの治療の流れを確認しましょう。
カウンセリング
まずは、カウンセリングを受けてインビザライン・ファースト治療を適応できるか確認してもらってください。治療に対する希望や不安などがあれば、相談するとよいでしょう。
精密検査・マウスピースの製作
お子さまの口腔内の状態を詳しく調べます。生え変わりや現在の歯並びの状況を確認し、必要に応じてレントゲン撮影などを行うこともあるでしょう。
歯の型取りも行い、マウスピースの製作に移ります。
治療開始
インビザライン・ファーストのマウスピースが完成したら、装着して治療を開始します。マウスピースを受け取る際は、取り扱い方や洗浄方法、保管方法などの説明を受けるでしょう。
1日20〜22時間装着し、1〜2週間ごとに交換しながら治療を進めます。
保定期間
インビザライン・ファースト以外の矯正治療でも同様ですが、矯正治療後は保定期間を設けなければなりません。上述しましたが、リテーナーという装置を装着して歯並びを固定します。
保定期間の長さは個人差がありますが、2〜3年とする歯科医院や、歯並びを整えるためにかかった期間と同程度とする歯科医院があります。歯科医師の指示に従ってリテーナーを装着しましょう。
インビザライン・ファーストの費用
インビザライン・ファーストの費用の相場は400,000〜600,000円前後です。2期治療が必要になった場合は、追加の費用が発生するでしょう。
こどもの矯正治療には保険が適用されないため、インビザライン・ファーストの費用は歯科医院によって異なります。治療開始前に費用を詳しく確認する必要があるでしょう。
まとめ
インビザライン・ファーストは、こどものための矯正です。混合歯列期にインビザライン・ファースト治療を受けることで、顎の成長を促しながら歯並びを整えられます。
マウスピースは目立たず取り外しもできるため、見た目が気になる年頃のお子さまも安心して矯正治療に取り組めます。通院頻が少ないため、保護者の方の負担も低減できるでしょう。
しかし、装着時間を守り、マウスピースを清潔に保つことが求められます。お子さまも矯正治療に対する理解を深め、積極的に参加する必要があるでしょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、京都市伏見区にある「ひらうち歯科」にお気軽にご相談ください。
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