こんにちは。京都市伏見区にある「ひらうち歯科」です。
セレック治療とは、コンピュータによってセラミックの詰め物や被せ物を設計・製作をおこなう治療のことです。治療期間を短縮できたり費用を抑えられたり、さまざまなメリットがあります。
しかし「普通のセラミック治療とは具体的に何が違うの？」と疑問に感じる方もいるでしょう。
今回は、セレック治療の詳しい内容やセラミック治療との違い、治療の流れ、費用と期間、メリット・デメリットなどについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
セレック治療とは
セレック治療とは、コンピュータ制御によって歯の詰め物や被せ物を設計・製作する治療のことです。CAD/CAMというシステムが用いられます。
従来の方法では、まず患者さまの歯型を取り、それをもとに歯科技工士がセラミックの粉から詰め物や被せ物を製作していました。この方法では治療に時間がかかり、技術料などが加わるので高額になることも多いです。
しかし、セレック治療では従来のような型取りはおこなわず、お口の中を3D光学カメラで撮影し、それをもとにパソコン上で歯の補綴物をデザインします。そのデータを使用して専用の機械でセラミックブロックを切り出して詰め物や被せ物を製作できるのです。
そのため、短期間で製作できることはもちろん、コスト削減により治療費用が抑えられるというメリットもあります。
セレック治療とセラミック治療の違い
セレック治療とセラミック治療にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、4つの観点から違いについて解説します。
製作方法の違い
先にも解説した通り、セレック治療とセラミック治療では、詰め物や被せ物の製作方法が異なります。セレック治療ではCAD/CAMシステムを使用して、歯科医師自らが詰め物や被せ物の設計・製作を行います。
一方、セラミック治療では歯科医師が型取りを行い、型取りした模型に合わせた詰め物や被せ物の製作を、外部の歯科技工士へ依頼するのが一般的です。
治療期間の違い
セレック治療の治療期間は、歯科医院によっても異なりますが最短1日で終わらせることも可能です。セラミック治療では外部の歯科技工士へ製作を依頼するため、完了までに時間がかかります。最低でも2回以上は通院することになるでしょう。
依頼すればすぐに製作が完了するわけではないので、人工歯の装着に1ヵ月以上かかることも少なくありません。
治療費の違い
セレック治療では、機械を使って詰め物や被せ物を製作するため、製作にかかるコストを削減できます。セラミック治療の場合、歯科技工士が手作業で人工歯を製作します。そのため、セラミック治療に比べて費用を抑えられる傾向があります。
審美性の違い
コンピュータシステムを使用したセレック治療では、詰め物や被せ物を機械で作製するため色調の再現度には限界があります。既存のセラミックブロックから患者様にあうものを選択するため、希望どおりの見た目に仕上がらない可能性があるのです。
一方、セラミック治療では歯科技工士が色調を調整するため、より自然で美しい仕上がりが期待できるでしょう。そのため、審美性を重視する方には、セラミック治療が人気です。
セレック治療の流れ
ここからは、セレック治療の流れについてみていきましょう。
口腔内の撮影
口腔内の撮影は、歯を削ったあとに行われます。具体的には、3D光学カメラを使用して口腔内をスキャンします。
口腔内の撮影は数秒で完了しますので、従来の型取りに比べて患者さまの負担を大幅に軽減できるでしょう。スキャンした画像は目の前のモニターに再現されるため、患者さま自身が確認することも可能です。
修復物の設計
スキャンしたデータをもとに、モニター上であらゆる角度から噛み合わせや形を微調整しながら詰め物や被せ物の形を整えていきます。設計が完了したら、複数のセラミックブロックの中から患者さまの歯の色にあうものを選択します。
修復物の加工・作製
修復物の加工・作製は、ミリングマシンと呼ばれる機械によって行われます。コンピュータで設計したデータをもとに、機械がセラミックブロックを削り出して詰め物や被せ物を作製します。
修復物の装着
完成した詰め物、または被せ物を特殊な接着剤で装着すれば治療は終了です。1～2本程度であれば、1～2時間ほどで全ての治療が完了します。
セレック治療の費用と期間
ここでは、セレック治療の費用と期間について確認しましょう。
費用
セレック治療は基本的に自費診療となりますので、歯科医院によって費用は異なります。目安としては、詰め物が6万円程度、被せ物が12万円程度です。
自費診療の場合は、治療後に保証制度を設けている歯科医院も多いです。治療内容や保証内容を確認したうえで治療方法を選択しましょう。
期間
先にも述べた通り、セレック治療は修復物の設計・製作を機械で行うため、最短1日で終了します。そのため、忙しくてなかなか歯科医院に通院する時間がない方や、できるだけ早く歯を補いたい方に選ばれています。
セレック治療のメリット・デメリット
ここからは、治療のメリット・デメリットについて解説します。それぞれを確認したうえで、ご自身に合った治療方法を検討しましょう。
メリット
セレック治療のメリットは、以下の通りです。
治療が短期間で完了する
繰り返しになりますが、セレック治療は最短1日で終わります。通常のセラミック治療では、修復物が完成するまでに1ヵ月程度かかることもありますが、セレック治療であれば基本的に1日で全ての治療が完了します。
忙しくて歯科医院に何度も通院することが難しい方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
費用が抑えられる
「セラミック治療を受けたいけれど費用の負担が大きい」という方は多くいらっしゃいます。セレック治療ではセラミック治療と同様に、より自然な見た目が得られるセラミックブロックで修復物を作製しますが、費用はセラミック治療よりも抑えられます。
通常のセラミック治療に比べれば素材や色調は限定されますが、費用を抑えたい方に選ばれています。
型取りが不要
セレック治療では、基本的に印象材を使用した型取りは行いません。口腔内を3Dカメラでスキャンするのみですので、歯科での型取りが苦手な方でも負担なく治療が受けられます。
耐久性・審美性が優れている
セレック治療では、高品質なセラミックのブロックから修復物を製作します。そのため、耐久性やより自然な見た目が得られるというメリットもあります。
セラミックには変色しにくいという特徴がありますので、メンテナンス次第では長期にわたってきれいな状態を維持できるでしょう。
金属アレルギーの方でも受けられる
セレック治療ではセラミックブロックを使用するため、金属は含まれていません。そのため、金属アレルギーのある方でも治療を受けることが可能です。
二次虫歯になりにくい
セレック治療で用いられるセラミックは歯との適合性が高く、歯と詰め物や被せ物との間にすき間ができにくいのが特徴です。そのため、二次虫歯のリスクも抑えられます。
デメリット
セレック治療のデメリットは、以下の通りです。
破損するリスクがある
セレック治療に限りませんが、セラミック素材は強い衝撃により割れたり欠けたりすることがあります。その場合、修復や作り直しが必要です。
セレック治療では、使用するシステムに患者さまのデータが保存されているため修復自体はスムーズに行えるでしょう。また、歯科医院によっては保証制度が設けられていますので、万が一破損した場合の保証内容を事前に確認することが大切です。
色調の再現度に限りがある
セレック治療ではセラミックブロックを使用して修復物を作製します。そのため、歯科技工士が作製する修復物に比べて、色調の再現度が限られてしまいます。
歯科医院で使用しているブロックの色が患者さまの歯の色に合わない場合には、色調の調整を行うことも可能ですが、その場合には治療期間が延びるでしょう。
治療できないことがある
セレック治療は、全ての症例に適応できるわけではありません。詰め物や被せ物は作成できますが、ブリッジの作製は難しいとされています。
セレック治療を検討している方は、まずセレック治療が可能かどうか歯科医院で確認する必要があります。
まとめ
セレック治療とは、セラミックの修復物の設計や作製をコンピュータで行う治療のことです。従来のセラミック治療のような型取りをする必要がなく、最短1日で治療を完了できます。
そのため、忙しくて何度も通院するのが難しい方やできるだけ早く治療を終わらせたい方に選ばれています。色調の再現度についてはセラミック治療に比べて劣ることや、症例によっては適応外となることもありますので、まずは歯科医院へご相談ください。
セレック治療を検討されている方は、京都市伏見区にある「ひらうち歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科だけでなく小児歯科や矯正歯科、審美歯科の診療も行っています。診療案内はこちら、ネット予約も24時間受け付けておりますので、ぜひご活用ください。
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