こんにちは。京都市伏見区にある「ひらうち歯科」です。
歯並びの矯正方法としてインビザラインが注目されていますが、どのような治療法なのかよくわからないという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、インビザラインの種類やメリット・デメリット、選び方を解説します。インビザラインについて理解しておけば、歯科医師と相談して適した治療法を選べるでしょう。
インビザラインとは?
インビザラインは、1997年にアメリカで誕生したマウスピース型矯正装置です。透明で目立ちにくいマウスピースを使用することが特徴でしょう。高い治療効果と、幅広い年齢や症状に使用できることから注目されています。
ひとりひとりの状況にあわせて、治療方針と矯正装置を完全にカスタムメイドするのが特徴です。
インビザラインの種類
インビザラインは、子どもから大人まで治療できる矯正方法です。軽度から重度の歯並びまで、幅広い症例に対応できます。
年齢と歯並びの程度によって、主に7つのプランが設定されています。ここでは各プランについて解説します。
インビザライン・コンプリヘンシブ
インビザライン・コンプリヘンシブは、あらゆる歯並びに対応できるインビザラインのパッケージです。マウスピースの枚数制限はありません。
一般的には、40~50枚ほど使用します。治療期間は平均2〜3年ほどです。
インビザライン・モデレート
インビザライン・モデレートは、かみ合わせを大きく変える必要のない中等度の症状に使用します。
マウスピースは26枚まで使用できます。治療期間は約6~12か月です。
インビザライン・ライト
インビザライン・ライトは、やや乱れた歯並びや、軽度のかみ合わせの悩みに使用します。マウスピースは14枚まで使用でき、治療期間は約4~7か月です。
インビザライン・エクスプレス
インビザライン・エクスプレスは、歯並びが少し気になる程度の、ごく軽度の症状に使用します。
マウスピースは7枚まで使用でき、治療期間は約2~4か月です。
インビザライン・ファースト
6歳~10歳頃の子どもに向けたインビザラインです。歯の移動と顎の骨の拡張を同時に行えることが大きな特徴です。
こども特有の短い歯の矯正にも対応しており、これから生えてくる永久歯を邪魔しないように設計されます。治療期間は約18か月です。
ただし、次の条件をすべて満たさなければ受けられません。
- 第一大臼歯が生えている
- 上下の前歯4本のうち少なくとも2本が2/3以上生えている
- 少なくとも3/4顎に乳歯(C、D、E)または生えていない永久歯 (3、4、5)が2本以上ある
インビザライン Go
インビザライン Goは、奥歯を除く計20本の歯を治療するシステムです。主に前歯の矯正に使用します。
通常のインビザラインに比べ、短期間・低価格で治療できます。治療期間は最大2年です。
インビザラインのメリット
インビザラインには、他の矯正方法にはない優れた特徴があります。
透明でほとんど目立たない
インビザラインは独自の素材を使用しています。透明で歯にしっかりと密着するので、装着していても目立ちません。
痛みが少なくフィット感がよい
インビザラインは、軽い力を持続的に与えて歯を動かす方法です。1枚のアライナーにつき、わずか約0.25mmずつしか歯を動かしません。
歯の動きにあわせてアライナーを変えていくので、痛みが少ないとされています。歯と歯茎の形に完全フィットするように3Dプリンターでアライナーを作成するので、快適に装着できるでしょう。
日常生活に影響しない
アライナーは簡単に取り外せるので、これまで通りに食事ができます。また、歯に密着するのでスポーツや楽器演奏にも影響がありません。
通院頻度は約1~2か月に1回なので、忙しくても続けやすいでしょう。他の治療法に比べて診療回数が少ないことは大きなメリットです。
口腔トラブルを起こしにくい
アライナーは取り外しが可能です。取り外して洗浄することができるので、清潔に保ちやすいでしょう。
歯磨きなどのケアをいつも通りできるので、虫歯や口臭、歯周病などのトラブルが発生しにくい治療法です。
治療イメージがわかる
インビザラインでは、1,500万人以上の治療データをもとに治療計画を立て、歯の動きをシミュレーションします。どのように歯並びが変わっていくのか、治療前に確認することが可能です。
インビザラインのデメリット
メリットの多いインビザラインですが、デメリットも存在します。
医師のスキルによって治療結果が変わる
矯正治療ではさまざまな要素を考慮して計画を立てなければなりません。現在の歯の位置や向き、歯茎の状態、顎の形、噛み合わせなどを把握し、どの歯をどのように移動させるか考えなければならないのです。
治療計画は千差万別で、患者様に適した計画を立てるには専門的な知識や治療技術、経験が不可欠です。また、インビザラインは独自の技術が多く取り入れられている治療法なので、より高度な専門性が求められます。
治療がうまくいかずに転院する人もいるので、依頼する歯科医師は慎重に選びましょう。
毎日20時間以上装着しないと効果がない
インビザラインは、じっくり緩やかに力を加えるので、アライナーを長時間装着する必要があります。食事と歯磨きの時間を除き、1日20時間以上装着するように指示されることが多いです。
装着時間を守らないと歯の移動が進まず、治療が長期化するでしょう。治療効果が得られない可能性もあります。
治療費が高額になることがある
インビザラインに限らず、矯正治療には基本的に保険が適用されません。治療費は全額自己負担で、自費診療なので料金は歯科医院によって異なります。
また、最初のシミュレーション通りに歯が動かずに、途中で治療方針を変更する場合もあるでしょう。このとき、新しいアライナーを作成すると追加料金がかかることがあります。
ご自身に適した治療法を選ぶためには
インビザラインにはさまざまな種類があることをご紹介しました。「自分にあう治療法はどれ?」「選び方がわからない」とお悩みの方もいるでしょう。
ご自身に適した治療法を選ぶための方法をご紹介します。
歯並びの状態を正確に把握する
まず、歯科医師と相談して、現在の歯並びの状態や改善が必要な箇所を正確に把握しましょう。インビザラインはさまざまな歯並びを改善できますが、選択するパッケージが適切でないと、理想の歯並びにならないかもしれません。
検査をしっかり受ける
インビザライン治療を開始する前には、適切な検査を受けることが重要です。検査によって個々の口腔内の状態を詳細に把握すれば、最適な治療計画を立てることができるでしょう。
検査は、歯並びの問題だけでなく、口腔内の健康状態を全体的に把握するために行われます。インビザラインに限らず、矯正治療では歯に力をかけて動かします。
歯や歯周組織の健康状態が、治療の成功に直結するのです。歯周病などの問題がある場合は、それらを先に治療する必要があるでしょう。
口内の状態を正確に評価することで、適したパッケージを選択できます。
ライフスタイルを考慮する
インビザラインの魅力は、取り外しが可能であり、日常生活における見た目の影響が少ない点です。
しかし、取り外し可能なことは、デメリットになることもあります。装着時間が十分でないと治療効果が得られないのです。
インビザラインは、自己管理が非常に重要な治療法といえます。マウスピースの管理に自信がない方は、そもそもインビザライン以外の矯正治療を選択したほうがいいかもしれません。
費用と治療期間の見積もりを確認する
インビザライン治療の費用と期間は、歯並びの状態や選択するインビザラインの種類によって異なります。どのパッケージを選ぶとどのくらいの費用・期間がかかるのかを確認し、検討して決定しましょう。
歯科医師の意見を聞く
どれだけ知識をつけても、ご自身で適したプランを選ぶのは難しいでしょう。自分の意見だけでなく、歯科医師の意見を参考にすることも重要です。
経験豊富な医師と相談しながら、ご自身に合う治療法を選択しましょう。
まとめ
今回は、インビザラインの種類について詳しく解説しました。インビザラインは着け心地がよく、見た目が気にならないことから人気の矯正治療です。
治療プランは少々複雑なので、どれを選べば良いかわからないと悩む方もいるかもしれません。ご自身で決められなくても、歯科医師と相談して選択するとよいでしょう。
きれいな歯並びのために、経験豊富な歯科医師に治療をお願いしましょう。気になることやわからないことがあれば、遠慮せずに歯科医師に相談してみてください。
インビザライン治療をご検討の方は、京都市伏見区にある「ひらうち歯科」にお気軽にご相談ください。